研究会
研究会 : 第8回フラストレーション東京セミナー
第8回フラストレーション東京セミナー
日時
8月21日(金)13:30〜場所
理化学研究所 東京連絡事務所 中会議室東京都千代田区丸の内三丁目3ー1 新東京ビル7階(739・740区)
http://www.riken.jp/r-world/riken/campus/tlo/index.html
話題
- 題目:フラストレートしたS=3/2ハニカム化合物 Bi3Mn4O12(NO3)
- 講師:東 正樹(京大化研)
- 要旨:水熱合成法で新しく合成されたハニカム格子反強磁性体Bi3Mn4O12(NO3) について報告する。最近接相互作用のみを考えた場合、ハニカム反強磁性体にはフラストレーションは存在しない。しかし、この物質はワイス温度が約 -257 K であるのに対し、少なくとも 0.4 K までは秩序化しない。これは、次近接相互作用によるスピンフラストレーションのためだと考えられる。
- 題目:Bi3Mn4O12(NO3) の中性子散乱(スピン相関と磁場誘起相転移)
- 講師:松田 雅昌(原子力機構)
- 要旨:ハニカム格子を有する Bi3Mn4O12(NO3) の磁性を明らかにするために、中性子散乱実験を行った。零磁場では長距離磁気秩序は起こらず、低温で短距離スピン相関が発達するのみであるが、磁場中でこの短距離磁気秩序が長距離秩序化する(無秩序-秩序転移が起こる)ことがわかった。
- 題目:Bi3Mn4O12(NO3)の NMR(コメント)
- 講師:吉田 誠(東大物性研)
- 題目:幾何学的フラストレートスピネル物質におけるスピン励起の中性子非弾性散乱研究
- 講師:富安 啓輔(東北大理)
- 要旨:クロムスピネル酸化物の常磁性相において発見されたスピン分子六量体は、幾何学的フラストレーションに象徴的なスピンの空間相関として知られている。このスピン分子は一般的現象なのだろうか。また、そのルーツは一体何であろうか。我々はこのような問題意識を持って、幾何学的フラストレート系のスピン相関を中性子非弾性散乱によって調査して来た。その結果の一つとして、最近我々は、MgCr2O4 単結晶の中性子非弾性散乱により、幾何学的フラストレーションが解消されていると思われて来た磁気秩序相においても、スピン分子という著しいフラストレーション効果が励起状態として存在することを明らかにした。この講演では、この MgCr2O4 における発見、最近測定したGeCo2O4の磁気秩序相におけるスピン励起、さらについ先日観測に成功したMgCr2O4 のより幅広いエネルギー領域にわたるスピン励起の全体像について紹介する。
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