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第36回(最終回)フラストレーション・セミナー

日時: 3月13日(火) 17:30〜
場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科F棟2階 F202
内容

  • 川村 光(阪大理)
    • 「フラストレーション研究 過去・現在・未来」

第35回フラストレーション・セミナー

日時: 1月24日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 中澤 康浩(阪大理)
    • 「有機三角格子化合物のスピン液体状態の熱的性質」
    • 要旨:有機三角格子化合物-(BEDT-TTF)2Cu2(CN)3とEtMe3Sb[Pd(dmit)2]2で見出されたスピン液体状態は、二次元S-1/2のフラストレート系の物理と、有機強相関電子系の物理が相互に関連しあい、スピン、電荷、格子の自由度に基づく興味深い物性研究の対象となっている。我々は、これらの物質の低温熱力学的測定を進めており、絶縁体中で存在する有限の電子熱容量係数γによって特徴づけられるギャップレスなスピン励起の存在や、スピン液体相の性質が現れるより高温側で見られるハンプ構造について報告してきた。本講演では、まず、こうした測定を通して明らかになった有機物系でのスピン液体の特徴について整理する。また、EtMe3Sb[Pd(dmit)2]2の場合には、カチオン部のサイズ効果によってt’/tの値が系統的に変化し、スピン液体相は反強磁性相と電荷秩序相に挟まれた一部の領域で出現することが分かっている。電子相図中でのスピン液体相と周辺相での熱的性質の相違や、その境界領域における特異的な熱的性質について、カチオン置換効果による熱力学パラメターの変化を紹介しながら議論したい。
  • 前川 覚 (京大人環)
    「コメント ― 有機三角格子化合物のスピン液体状態のNMR」

第34回フラストレーション・セミナー

日時: 12月20日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 加倉井 和久(原研)
    • 「偏極中性子散乱によるスピンフラストレート系における複雑磁気構造の研究」
    • 要旨:近年ヘリカル、サイクロイダル、コニカルスピン構造のようなnon-colinear スピン構造がマルチフェロイック物性との関連で精力的に研究されている。この講演では偏極中性子を活用した散乱実験がこのような複雑磁気構造やスピンカイラリティーの検証に非常に重要な役割を果たす事を研究例を通して紹介し、同時にJRR-3中性子研究施設でこのような研究のために整備された偏極中性子解析装置を解説する。実験例として
      1) 三次元偏極解析によるCr1-xMoxB2におけるサイクロイダル磁気構造の解明[1]、
      2) 三次元偏極解析によるCuFe1-xGaxO2におけるヘリカル磁気構造の解明[2]、
      3) 一次元偏極解析によるBa2Mg2Fe12O22におけるコニカルスピン構造の検証[3]、
      4) 偏極中性子小角散乱によるカイラル磁性体Fe1-xCoxSiのスピンテクスチャーの検証[4]
      等を予定している。
      これらの実験は特定領域研究陰山班「量子フラストレーション」課題番号19052004の研究として青山学院大学の秋光研究室、東京理科大学の満田研究室、東京大学の十倉および有馬研究室との共同研究として行われた。

References:
[1] E. Kaya et al., Physica B 404 (2009) 2524.
[2] T. Nakajima et al., Phys. Rev. B 79 (2009) 214423.
[3] S. Ishiwata et al., Phys. Rev. B 81 (2010) 174418.
[4] M. Takeda et al. J. Phys. Soc. Jpn. 78 (2009) 093704.

  • 谷口 年史(阪大理)
    「コメント ― カイラルオーダー直接測定の可能性について」

第33回フラストレーション・セミナー

日時: 11月22日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 香取 浩子 (東京農工大)
    • 「スピネル化合物 GeM2O4 (M=Ni, Co, Fe) における磁場誘起相転移」
    • 要旨:幾何学的フラストレーションを有する物質の代表であるスピネル化合物 AB2O4 は、A サイトと B サイトのイオンの組み合わせにより、多彩な磁性を示す。A サイトが非磁性の Ge4+ の場合、B サイトが3d イオン M2+(M2+=Ni2+, Co2+, Fe2+)のスピネル化合物が報告されているが、その磁性はM2+ に大きく依存し、GeNi2O4 は逐次相転移、GeCo2O4 は構造相転移を伴った反強磁性転移、GeFe2O4 はスピングラス的転移を示す。また、いずれの物質もそれぞれ異なったタイプの磁場誘起相転移を起こすが、その起源は明らかになっていない。セミナーでは、磁場誘起相転移を中心にこれらの物質の磁性の詳細を紹介する。
  • 木村 尚次郎(東北大金研)
    「コメント ― クロムスピネルの強磁場ESRについて」

第32回フラストレーション・セミナー

日時: 10月11日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 若林裕助 (阪大基礎工)
    • 「磁性イオンを持つリラクサーにおける磁性」
    • 要旨:リラクサー誘電体は,室温付近の広い温度範囲において大きな誘電率を与える事から広い分野で応用されている。この特性の起源はそれほど明らかになっていないが,系の不均質性に起因することは間違いのない所である。このような不均質性に支配されている誘電体に磁性イオンを混ぜる事で,新しい種類の磁性と誘電性の関連が発生するのではないかと期待し,BiFeO3とBaTiO3の混晶を用意してその誘電率,磁化,及び中性子散乱実験を行った。構造の不均質性を表す長さスケールと磁性の相関長が一致している事,磁化曲線の解析などの結果として,リラクサー強誘電性を生む不均質性が磁気的ドメインにも不均質性を引き起こし,ナノスケールの磁気ドメインの集合体としての超常磁性が生じると結論した。
  • 左右田 稔 (東大物性研)
    「コメント ― 磁性イオンをもつリラクサー誘電体LuFeMO4(M=Co and Mg)における新規超常磁性」

第31回フラストレーション・セミナー

日時: 9月7日(水) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 黒江 晴彦 (上智大)
    • 「マルチフェロイック物質としての歪んだ四面体磁性鎖」
    • 要旨: 歪んだ四面体磁性鎖を持つCu3Mo2O9は、幾何学的フラストレーションを持つ低次元反強磁性体としての興味から研究が行われてきた。その結果、TN〜8 K 以下での、この系の反強磁性体としての性質が明らかになってきた。磁気的な単位胞と化学的な単位胞の大きさは等しい、すなわち超周期構造が存在しないことが特徴の一つである。我々は最近、この物質の誘電測定から、約 8 K 以下の反強磁性相において、有限の自発分極を観測した。
      セミナーでは、この系の磁気的な超周期構造を伴わないマルチフェロイック物質としての性質について発表を行う。
  • 大久保 晋 (神戸大)
    「コメント ― スピン系から一転マルチフェロック物質を見いだす
    きっかけ−Cu3Mo2O9のESR測定」

第30回フラストレーション・セミナー

日時: 6月21日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 小野瀬 佳文 (東大院工)
    • 「B20構造遷移金属化合物におけるスキルミオン格子とトポロジカルホール効果」
    • 要旨: スキルミオンとは、すべての立体角を向いたスピンを平面に写像することによって生じる2次元の磁気構造体である。近年、MnSiや(Fe,Co)SiなどB20構造を持つヘリカル磁性体において、スキルミオン磁気構造体が結晶化したスキルミオン格子相が存在することが明らかになってきた。本講演ではローレンツ電子顕微鏡によるスキルミオン格子相の実空間観察結果およびスキルミオン磁気構造体のトポロジーを反映したトポロジカルホール効果について発表する。
  • 川村 光 (阪大院理)
    「コメント ― フラストレーション誘起の磁場中スカーミオン格子」

第29回フラストレーション・セミナー

日時: 5月17日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 吉野 元 (阪大院理)
    • 「フラストレートした磁場中ジョセフソン接合配列における磁束のスライディングとジャミング」
    • 要旨: ジョセフソン接合配列を磁場中に置くと、超伝導秩序パラメータの相互作用に幾何学的フラストレーションが生じる。この系では、配列のデザインや磁場の強さの制御によってフラストレーションの強さ、性質を自在に変えることができる。このセミナーでは、異方的正方格子ジョセフソン接合配列の理論的解析によって見いだした磁束のストライプ構造、そのスライディグによる「スピン・カイラリティ分離」現象、電気伝導特性に現われるスライディング・ジャミング転移について議論する。
  • 中村 大輔 (東大物性研)
    「コメント ― 摩擦現象のモデルとして見た磁束量子のダイナミクス」

第28回フラストレーション・セミナー

日時: 4月26日(火) 17:30〜

場所: 阪大豊中キャンパス 理学研究科D棟3階 D301

内容

  • 花咲 徳亮 (阪大院理)
    • 「希土類化合物RNiC2における逐次相転移」
    • 要旨: 伝導と局在スピンの相関効果に関してこれまで魅力的な物理現象が見出されてきた。本発表の希土類化合物RNiC2はRとNiがそれぞれ一次元的なチェーンを形成し(1次元的伝導性)、これらが擬三角格子を組んだ構造を有している。発表者は磁場中で逐次相転移を起こす事を見出しているが、電気伝導、磁化、X線回折等について紹介しながら、その機構について議論したい。
  • 藤本 聡 (京大院理)
    「コメント ― 理論から」
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